子育て世帯の不動産売却|内覧時の『困った!』を解決するプロの実践術| | 横浜市の不動産売却、査定・買取なら(株)あおぞら不動産
子育て世帯の不動産売却|内覧時の『困った!』を解決するプロの実践術
株式会社あおぞら不動産の高倉と申します。横浜市を中心に長年不動産売買に携わってきた経験から、今回は子育て世帯の皆様にとって非常に重要な「内覧時の対応」についてお話しさせていただきます。
これまで数多くの子育て世帯の売却をサポートしてきた中で、「子どもがいると内覧対応が大変で…」というご相談を本当によくいただきます。しかし、結論から申し上げると、お子さんがいることで売却が難しくなることはありません。むしろ適切な準備とご家族の協力次第で、子育て世帯ならではの魅力を内覧者に伝えることができるのです。
今回は実務経験に基づいて、子育て世帯が内覧を成功させるための具体的な方法をお伝えいたします。
現場で見てきた子育て世帯の3つの悩みポイント
1. 子どもの騒音問題|最も多いご相談です
経験上、小さなお子さんがいるご家庭で最も心配されるのが騒音の問題です。「子どもが突然泣き出したらどうしよう」「走り回って内覧者に迷惑をかけてしまうのでは…」といった不安は本当によく聞きます。
実際、子どもやペットが同席していると内覧者は落ち着いて物件を見ることができません。買主様によっては気を遣って早めに切り上げてしまい、部屋の印象がほとんど残らないまま帰ってしまうケースもあるのです。
2. おもちゃや子ども用品の片付け|日常との両立が課題
子育て世帯のお住まいには、おもちゃやベビー用品、学校用品などが日々増えていきます。「毎日使うものをその都度片付けるのは大変…」「収納スペースが足りない」というお声もよく聞きます。
しかし内覧者の目線で見ると、物が多い状態では「収納が足りない家なのかも」「部屋が狭く感じるな」といったマイナス印象につながりかねません。実際、不動産業界では「物は全体の30%減らすのが理想」とも言われるほど、片付けは内覧成功の鍵になります。
3. スケジュール調整の難しさ|家族のペースとの両立
お子さんの生活リズムに合わせて内覧日時を調整するのも大きな課題です。お昼寝の時間帯、食事やお風呂の時間、幼稚園・学校の送り迎えなど、子育て家庭ならではの制約があります。
特に週末は内覧希望が集中しがちですが、子育て家庭では家族サービスで外出が重なり、急な依頼に対応できないケースも多いでしょう。
実践している子どもの騒音対策
事前準備で騒音を最小限に
お客様にお願いしている準備のポイントをご紹介します:
内覧時間の戦略的設定:お子さんが比較的落ち着いている時間帯や、そもそも家にいない時間帯を内覧に充てるのが理想的です。幼稚園や保育園に通っている場合は、その預けている時間帯に内覧を設定できれば最高です。乳児の場合でも、お昼寝の時間に合わせて調整すると静かな環境を作りやすくなります。
子どもへの事前説明:年齢に応じて「○○日にお家を見にお客さんが来るから、その間は静かに遊ぼうね」と優しく伝えておきましょう。小さいお子さんでも、繰り返し言い聞かせておくことで当日協力してくれることがあります。
静かに遊べるグッズの用意:内覧中に子どもが夢中になれるよう、音の出ないお気に入りの絵本やパズル、ぬいぐるみなどを用意しておきましょう。可能であれば新しいおもちゃをサプライズで準備しておくのも効果的です。
家族の協力体制を整える
内覧を成功させるためには、ご家族全員の協力が不可欠です。おすすめしているのは「片方が内覧者の案内役、もう一方が子どもの対応役」という役割分担です。
理想的には、奥様が内覧対応を担当し、旦那様とお子様は外出していただくのが望ましいとされます。実際にサポートしたお客様の中にも、「夫が子どもを動物園に連れて行っている間に内覧対応したところ、落ち着いて案内できてそのまま成約に至った」というケースがありました。
近隣施設の活用 天気が良ければ、内覧時間中だけお子さんを近所の公園に連れ出してもらう方法も効果的です。短時間でも外で遊べばお子さんもリフレッシュできますし、その間に内覧者にはゆっくり物件を見てもらえます。
おすすめする効果的な収納・片付けテクニック
内覧当日の一時的収納術
急な内覧依頼があっても慌てず対応できるよう、次のようなテクニックで一時的な収納場所を確保しておきましょう:
おしゃれ収納ボックスの活用:リビングなど人目に付きやすい場所には、デザイン性の高いフタ付き収納ボックスを用意しておきます。普段散らかりがちな小物類やおもちゃは、内覧前にそれらのボックスにまとめて入れればOKです。
クローゼットやベッド下の活用:普段あまり使っていないクローゼットや押入れ、あるいはベッド下の空きスペースは「内覧時の避難場所」として活用しましょう。一時的に見えないところに入れてしまえば内覧中はスッキリ見せられます。
サポートしたお客様の中には、「玄関とリビングだけは毎日きれいにしておくクセをつけました」という方がいらっしゃいました。普段からの小さな積み重ねが本番で効いてきます。
子ども部屋を魅力的に見せる工夫
お子さんの部屋がある場合、単に片付けるだけでなく「ここで子どもが成長するイメージ」を持ってもらうことも大切です:
テーマ性のある収納:おもちゃの種類ごとに色分けしたカゴを使ったり、キャラクターものの収納ケースを並べたりすると、見た目にも楽しく整理された印象を与えられます。
成長に合わせた可変性のアピール:「成長に合わせてレイアウトを変更できます」と伝えることも有効です。実際にサポートした双子のお子さんがいるご家庭では、「双子でも工夫して使える部屋」として収納とレイアウトの知恵をアピールし、同じく双子を育てる買主様に高評価をいただけました。
提案するスケジュール最適化の方法
子どもの生活リズムを考慮した時間設定
まずはお子さんの年齢や生活パターンに合わせて、なるべく負担の少ない時間帯に内覧を設定しましょう:
乳幼児がいる場合:お昼寝や授乳の時間帯は避け、比較的機嫌の良い午前中~昼前後に設定するのがおすすめです。「午前10時~正午まで」を内覧可能時間とあらかじめ決めておくと調整が楽になります。
幼稚園・保育園児がいる場合:園に通っている時間帯(平日の日中)を最大限活用しましょう。サポートしたご家族で「子どもが幼稚園に行っている平日10時〜14時」を内覧可能時間に限定したところ、無理なく効率的に内覧を進められました。
不動産会社との効果的な連携
あおぞら不動産では、子育て世帯のお客様には最初のご相談時からお子様の状況を詳しくヒアリングし、それに合わせた内覧スケジュールの提案を心がけています。
内覧可能日時の明確化:あらかじめ「この曜日のこの時間帯なら対応可能」といった条件を不動産会社に伝えておきます。これにより、担当者は内覧希望者から連絡が来た際にスムーズに日程を案内できます。
急な内覧リクエストへの対応:「今から30分後に見たいのですが…」といった急な内覧依頼もあります。そんな時のために、家族で「急に内覧が入ったらどう動くか」を事前に話し合っておくと安心です。
子育て環境をポジティブにアピールする方法
物件の子育て適性を強調
いつもお客様にお伝えしているのは、物件そのものが持つ子育てしやすいポイントを強調することの重要性です:
安全性への配慮:「コンセントにはカバーを付け、角という角にはコーナークッションを貼っています」といった工夫があれば積極的に伝えます。小さなお子さんを持つ買主様には響きます。
収納・設備の使い勝手:「このクローゼットは奥行きがあり、季節ごとの子ども服を入れ替えるのに便利です」「キッチンからリビング全体が見渡せるので、料理しながら子どもを見守れます」など、実体験に基づくエピソードを交えて伝えると説得力があります。
周辺環境の子育て適性をアピール
「○○幼稚園まで徒歩7分です。雨の日もアーケード伝いに行けるのでほとんど濡れません」「徒歩3分の場所に滑り台付きの公園があります」など、教育施設や遊び場の情報も積極的にお伝えします。
実際に「この地域の子育て環境が気に入って購入を決めました」という声はよく聞かれます。物件単体ではなく、住む環境全体を売り込む意識が重要です。
担当した成功事例|双子の幼児がいるご家族
2歳の双子ちゃんがいるご夫婦の事例をご紹介します。最初は「2人同時に騒いだら内覧対応が難しいのでは」と心配されていましたが、結果的には「双子育児の知恵」が詰まった住まいとして買主様から高評価を得ることができました。
対策のポイント
◯お子さん達のお昼寝タイム(13時〜15時)に内覧を集中
◯週末の内覧時には祖父母にサポートを依頼
◯双子の部屋には色違いの収納を2セット並べて「兄弟で片付け場所を分けています」と説明
買主様(偶然にも双子の男の子をお持ちのご夫婦)は「この部屋の使い方、すごく参考になります!」と感心され、そのまま購入を即決されました。同じ境遇の買主様にとって、リアルな双子育児の工夫は大きな価値となった事例です。
まとめ|5つのアドバイス
長年この業界に携わってきた経験からお伝えしたい重要なポイントを5つに絞ってご紹介します:
1. 家族全員の協力体制を構築する
年齢に応じて子どもにも「なぜ片付けや静かにすることが必要なのか」説明し、協力をお願いしましょう。パートナー同士で役割分担を明確にし、可能であれば祖父母や親戚にもサポートを依頼します。
2. 子どもの生活リズムを最優先に考える
無理なスケジュールは家族全員にストレスをかけます。お子さんの生活リズムを最優先に考え、対応可能な内覧時間帯を明確にしておきましょう。
3. 日常的な整理整頓の習慣を身につける
内覧の度に毎回大掃除をするのは大変です。「使ったらすぐ片付ける」「不要なものはため込まない」といった習慣を身につけておくことで、内覧前の準備がぐっと楽になります。
4. 子育て環境としての魅力を積極的にアピールする
子どもがいることをネガティブに捉える必要はありません。むしろ「子育てに適した住まい」であることを前面に押し出しましょう。物件の安全性・収納力・家事動線など子育て目線での利点をしっかり伝えます。
5. 信頼できる不動産会社と密に連携する
子育て世帯の状況を理解し、親身になってくれる不動産会社をパートナーに選ぶことが重要です。専門家のアドバイスを受けながら進めれば安心感が違います。
さいごに
子育てをしながらの不動産売却は確かに挑戦的な面もありますが、適切な準備とご家族の協力があれば十分に乗り越えられます。むしろ、子育て世帯ならではの視点で物件の魅力を伝えることで、同じライフステージの買主様に強くアピールできる可能性があります。
あおぞら不動産では、売主様の大切な資産を適正価格で、できるだけ早期に売却していただけるよう、子育て世帯の事情に配慮した総合的なサポートを提供しております。
子育て中の内覧対応でお悩みの皆様、売却をご検討中の皆様、ぜひお気軽にご相談ください。豊富な経験と知識を活かして、最適な売却戦略をご提案させていただきます。
皆様の売却成功を心よりお祈りしております。
参考文献
①家の売却は内覧で決まる!高く早く売るための準備&当日の対応 – すまいステップ
https://sumai-step.com/column/article/5874/
②居住中なのに売れない?即売れを狙うための秘訣をプロが徹底解説! – 不動産買取オークション
https://ryoestate.com/kaitori_auction/living/
③東急住まいと暮らしのコンシェルジュ|駅から遠い家は売れない?売れない原因とアピールするべきポイントを解説 – 東急株式会社 住まいと暮らしのコンシェルジュ
https://www.tokyu-sumaitokurashi.com/column/sell/7019/
④買い主の興味を引こう!一戸建ての売却につながるアピールの仕方 – 永大ハウス工業
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