ペットがいる家でも高く売れる!内覧で失敗しない3つのコツ| | 横浜市の不動産売却、査定・買取なら(株)あおぞら不動産
ペットがいる家でも高く売れる!内覧で失敗しない3つのコツ
株式会社あおぞら不動産の高倉と申します。長年不動産売買に携わってきた経験から、今回は売主様にとって非常に重要な「ペットがいる家の内覧対策」についてお話しさせていただきます。
私がこれまで数多くの売却案件を手がけてきた中で、「ペットがいるから売却が心配…」というご相談を本当にたくさんいただいてきました。確かにペット臭や傷が放置されていると、内覧時の印象が悪化し、売却に時間がかかったり価格交渉で不利になったりすることがあります。
しかし、きちんと対策を施せば、ペットがいることで売却が致命的に不利になることはありません。むしろ「ペット飼育可能な物件」として、同じくペットを飼っている購入希望者には魅力的に映る場合もあるのです。
この記事では、私の実務経験に基づいて、愛犬・愛猫と暮らしながら満足のいく売却を実現するための具体的な方法をお伝えいたします。
私が現場で見てきたペットが内覧に与える影響
買主様の反応は想像以上にシビア
内覧案内をしていて私が気を遣うもののうちの一つが、ペットのニオイや毛の問題です。私がこれまで案内した中で、ペット特有のニオイがある物件を見た買主様の反応は、率直に申し上げて厳しいものがあります。
よく聞かれる買主様の声:
◯「この臭い、取れますか?」
◯「小さい子どもがいるんですが、アレルギーは大丈夫でしょうか?」
◯「フローリングの傷み、直すのにいくらかかりますか?」
◯「前の住人の動物の毛がまだ舞ってますね...」
これらの質問の背景には、単なる見た目の問題以上の深刻な懸念があります。特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、ハウスダストやアレルギーのリスクを非常に気にされます。私も父親として、その気持ちはよく分かります。
実際に私が立ち会った内覧で、3歳のお子様を連れたご夫婦が、リビングに入った途端にお子様がくしゃみを始めてしまい、「申し訳ございませんが、今日はここで失礼させてください」と早々に帰られてしまったケースがありました。売主様は「うちの子は全然平気だったのに...」とおっしゃっていましたが、飼い主のお子様は慣れていても、初めて来る子どもには刺激が強すぎたのです。
だからこそ、売主様には「ペットを飼っていない方でも安心して内覧できる環境作り」をお願いしているのです。
査定にも直接影響する現実
私たちが査定を行う際にも、ペットによる傷みやニオイは必ずチェックする項目です。残念ながら、これらがある物件は「室内状態が悪い」と判断せざるを得ません。
私が経験した査定への影響例:
◯売却期間の長期化(平均的に数か月程度)
◯購入希望者からの値下げ交渉が激しくなる
◯内覧数に対する成約率の低下
具体的な事例をお話しすると、築15年のマンションで室内に長毛猫を2匹飼われていた売主様のケースがありました。最初は「猫ちゃんがいるくらい大丈夫でしょう」とそのまま内覧を始めたのですが、3組連続で「検討します」と言って音沙汰なし。4組目でようやく「正直に申し上げると、ペットの臭いが気になって...」という本音を聞くことができました。
その後、プロのハウスクリーニングを入れて徹底的に消臭・除菌を行い、壁紙の一部を張り替えたところ、次の内覧で即決購入となりました。ハウスクリーニング費用は15万円ほどかかりましたが、予定より2か月早い売却で管理費や固定資産税などの維持費を考えると、結果的に大幅なプラスになったのです。
私はいつも売主様にお伝えしているのですが、「ペット対策にかかる費用と、対策なしで失う利益を比較してください」ということです。多くの場合、適切な対策の方が経済的にメリットが大きいのです。
内覧前に行うべき基本的なペット対策
徹底的な清掃とニオイ対策
私が売主様に必ずお願いしているのは、内覧の2~3日前から準備を始めることです。特に換気は内覧直前まで続けることをおすすめしています。
私が売主様にお願いしている準備:
◯全窓を開放しての徹底換気:内覧の数時間前から新鮮な空気を取り入れる
◯布製品の完全クリーニング:カーテン、ソファカバー、ラグなど。可能であればプロのハウスクリーニングを利用
◯ペット用消臭剤の活用:無香料タイプや自然な香りのものを選ぶ
◯トイレ周りの完全リセット:猫砂は新品に全交換、犬のトイレシートも新しいものに
ここで重要なのは、強すぎる香りの芳香剤は使わないことです。私の経験では、「ペットの臭いを隠すために強い芳香剤を使っているのでは?」と逆に疑われてしまうケースがあります。自然な香りか、無香料の消臭剤の方が好印象につながります。
住んでいる方は臭いに慣れてしまっていても、購入希望者にはわずかなペット臭でも気になるものです。これは本当によくあることで、「家族は誰も気にしていないのですが...」というお話をよく伺います。しかし、私たちのような第三者が客観的にチェックすることで、改善すべき点が明確になり、適切な対策を取ることができるのです。
私は必ずペットを飼っていない第三者(担当営業など)にチェックしてもらうことをおすすめしています。恥ずかしがる必要はありません。私たちプロは「良くするためのアドバイス」をするのが仕事ですから。
ペット用品の一時的な片付け
内覧時には、ペットを連想させる物を可能な限り目立たなくしておくことが重要です。私の経験上、購入検討者がペットを飼っていない場合、これらのグッズが視界に入るだけで「この家はペット臭いかも...」という先入観を持たれることがあります。
私が提案している片付けリスト:
◯フードボウルやおもちゃ類の一時収納
◯ケージやペットベッドの別室移動
◯キャットタワーなど大型用品は部屋の隅へ移動
これは心理的な効果が非常に大きいのです。以前、内覧前に犬のおもちゃが床に散らばったままの物件を案内したことがありますが、内覧者の方が「ここで犬が遊んでいたんですね...床に傷とかありそうですね」と最初からネガティブな先入観を持たれてしまいました。
逆に、同じような築年数・条件の物件でも、ペット用品をきれいに片付けておいた家では「室内がとても清潔に保たれてますね」という第一印象をもっていただけました。わずかな工夫ですが、見えない工夫が、内覧者の印象アップに大きくつながります。
ただし、内覧者がペット好きだと事前に分かっている場合は、むしろ「可愛いペット用品ですね。どんな子を飼われていたんですか?」という会話のきっかけになることもあります。状況に応じた柔軟な対応が大切です。
傷や破損箇所の修繕
ペットによる住まいの傷みは放置すると物件価値を下げる大きな要因になります。私がいつも売主様にお伝えしているのは、完璧に直しきれなくても「ひと目で分かる傷を目立たなくする努力」が大切だということです。
私がおすすめしている簡易修繕:
◯フローリングの傷:市販の補修クレヨンや床用ポリッシュ剤で光沢復活
◯壁紙の傷:ホームセンターの壁紙補修シートで簡易補修
◯ドアの噛み跡:木目に合った色の補修パテで整える
修繕作業は完璧を目指さなくても大丈夫です。例えば、犬が玄関ドアを噛んでしまった跡があったとしても、「恥ずかしくて見せられない...」と諦める必要はありません。ホームセンターで購入できる木部用補修クレヨン(500円程度)で30分ほど作業するだけでも、驚くほど目立たなくすることが可能です。完璧な仕上がりでなくても、「手入れされている」という印象を与えることができれば十分効果があります。
大切なのは、内覧者に「この家は大切に住まれていたんだな」という印象を持ってもらうことです。小さな努力でも、愛情をもって手入れしている様子が伝われば、それが信頼につながります。特に玄関周りやリビングなど、内覧者の目に留まりやすい箇所から優先して対処しましょう。
内覧当日のペット対応戦略
最も効果的:ペットを一時的に外に出す
私がいつもおすすめしているのは、「内覧中はできればペットにはお散歩に行ってもらうなど、ペットは不在の状態で対応する」ことです。内覧自体は通常30分~1時間程度で終わることが多いため、その短時間だけでもペットが不在であれば多くの懸念を解消できます。
私が提案している外出方法:
◯親族や友人の家に一時預ける
◯ペットホテルや一時預かりサービスの利用
◯ドッグカフェやドッグランでの時間調整
◯プロのペットシッターに散歩依頼
この「外出作戦」の効果は本当に絶大です。例えば、普段は人懐こい大型犬でも、知らない人の声や足音に反応して吠えてしまうことがよくあります。内覧中に「ワンワン!」という大きな鳴き声が響けば、特に小さなお子様連れのご家族には不安を与えてしまう可能性があります。
しかし、犬をドッグランに預けることができれば、「とても静かで落ち着いたお家ですね」という印象を持っていただけます。犬にとっても、ドッグランで他の犬と遊べて楽しい時間になりますし、まさにWin-Winの対策といえるでしょう。
費用はかかりますが(この場合は1回2000円程度)、内覧がスムーズに進み売却成功につながると考えれば、十分価値のある投資といえます。
やむを得ず家に残す場合の対策
どうしても当日ペットを外に出せない事情がある場合は、以下の対策を講じることをおすすめしています:
私が提案している在宅時対策:
◯別室で待機:内覧者が入らない部屋にドアを閉めて待機。信頼できる人に付き添ってもらう
◯クレートやケージの活用:普段からハウスに慣れている子なら、視界に入らない場所に設置
◯事前運動:犬の場合、いつも以上に散歩や遊びで体力を発散させ疲れさせる
◯リラックスグッズ:フェリウェイ(猫用)やアダプティル(犬用)などのフェロモン製剤
在宅対応で注意していただきたいのは、ペット自身のストレスケアです。知らない人の声や足音で、普段は大人しい子でも興奮してしまうことがあります。特に繊細な猫ちゃんの場合、内覧中のストレスで体調を崩してしまい、「もう内覧はやめたい...」と感じてしまう売主様もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合は、猫専用のリラックススプレーを使い、お気に入りのタオルと一緒にキャリーケースで待機してもらうという方法があります。慣れ親しんだものと一緒にいることで、猫ちゃんも安心して過ごすことができるでしょう。内覧後には必ず「お疲れ様でした」とおやつをあげて、「嫌なことではない」と覚えてもらうことも大切です。
家にペットを残す場合、内覧者が入室する際に事前に「ペットがいます」と伝えておくことも大切です。何も知らずにドアを開けて飛び出してきたら、内覧者も驚いてしまいますし、万が一のトラブルを避けるためにも必須の配慮です。
ペット好きの内覧者への対応
内覧希望者が「ペット好き」と分かっている場合、ペットの存在はアピールポイントになる可能性もあります。私は不動産仲介業者を通じて、事前に内覧者のペットに対する姿勢を確認しておくことを強くおすすめしています。
ペット好きの内覧者への対応例:
◯近隣のドッグランや動物病院の情報提供
◯ペット向け設備(庭の柵、脱走防止ゲート等)のアピール
◯状況により、しつけの行き届いたペットとの短時間対面
ペット好きの内覧者への効果的な対応方法をご紹介しましょう。例えば、中型犬を飼われている売主様の物件で、内覧希望者の方も同じ犬種を飼われていることが事前に分かった場合を考えてみてください。そのような場合は、近所の動物病院やトリミングサロンの情報をまとめた手作りマップを用意し、「この辺りは犬を飼いやすい環境なんですよ」とお話しすることで、非常に喜んでいただけるでしょう。
さらに、庭に設置されている犬の脱走防止フェンスや、玄関の二重扉システムなど、「ペットと安全に暮らすための工夫」を積極的にアピールすれば、「前の住人の方も同じように愛犬を大切にされていたんですね。安心です」という印象を持っていただくことができ、購入に向けて非常に前向きに検討していただけるはずです。
ただし、内覧者全員がペット好きとは限りませんので、事前情報の確認が重要です。私たちは内覧予約時に必ず「ペットは飼われていますか?」「動物は大丈夫ですか?」といったことを確認し、それに合わせて戦略を立てています。
不動産業者との連携:プロの視点を活かした対策
仲介業者への事前情報共有
私がいつもお願いしているのは、ペットを飼っていることを必ず事前に伝えていただくことです。ペットの存在を隠して売却活動を進めるのは絶対に避けるべきです。
私たちが必要とする情報:
◯ペットの種類や頭数・性格
◯過去のトラブル歴(噛み付き、粗相等)
◯内覧時の対応方針(実家に預ける、ケージ待機等)
情報共有の重要性は、私たちが日々実感していることです。「大人しい猫だから大丈夫」と思われていても、実際に内覧当日になると、知らない人の声でパニックになってしまい、隠れていたクローゼットから突然飛び出して内覧者を驚かせてしまう、というようなことが起こりえます。
事前に「人見知りで隠れがちですが、興奮すると予期しない行動をすることがあります」という情報をいただいていれば、キャリーケースでの待機をご提案することができます。「恥ずかしいから」「迷惑をかけるから」と隠さずに、些細なことでもお教えいただければ、私たちプロが最適な対策をご提案いたします。
私たちあおぞら不動産では、ペットを飼っている売主様の物件売却を数多くサポートしてきた実績があります。事前に詳しい情報をいただければ、最適な内覧プランを提案させていただきます。
プロによる内覧前チェックの活用
経験豊富な不動産業者であれば、ペットを飼っている家の内覧準備に関する専門的な視点を持っています。私は内覧前に必ず現地をチェックし、客観的なアドバイスをさせていただいています。
私がチェックするポイント:
◯第三者視点でのニオイチェック
◯購入検討者目線での改善ポイント指摘
◯効果的で費用対効果の高い対策方法の提案
「内覧前に一度担当者に物件をチェックしてもらうことをおすすめします。プロの目線で『ここを直せば印象が大きく変わる』というポイントを教えてもらえます」と、私はいつも売主様にお伝えしています。
ペットの種類別・具体的対策ポイント
犬を飼っている場合
吠え声への対策が最重要です。特に警戒心の強い犬種やインターホンに敏感な子は要注意。「特に来客に敏感なワンちゃんの場合は、内覧当日は必ず家の外に出すことをおすすめします」と私は常々お話ししています。
犬特有の注意点:
◯散歩タイミングの調整で疲れさせる
◯フローリングの爪傷対策
◯家具や柱の噛み跡ケア
猫を飼っている場合
トイレ臭対策が最重要です。汚れた猫砂の臭いは強烈で、部屋中に充満してしまうことがあります。
猫特有の注意点:
◯猫砂の新品交換とトイレ容器の清掃
◯壁や柱の爪とぎ傷対策
◯抜け毛の徹底除去
◯隠れ場所の確保(無理に外出させない)
猫ちゃんの場合は、無理に外出させず、キャリーに入れるか別室に隔離してあげる方が安心です。
まとめ
長年この業界に携わってきた私からお伝えしたいのは、ペット対策は「コスト」ではなく「投資」だということです。
私が確信していること:
◯適切な対策により、売却価格の維持・向上が可能
◯早期売却により、維持費や機会損失を削減
◯買主様との信頼関係構築により、スムーズな取引実現
私がいつも売主様にお伝えしている3つのポイント:
①問題を隠さず、対策する
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- 小さな問題でも早期発見・早期対応
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- 専門家のアドバイスを積極的に活用
②費用対効果を冷静に判断する
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- 基本的な清掃・消臭対策は必須投資
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- 大規模リフォームは慎重に検討
③買主様の立場に立って考える
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- 自分が買う立場だったらどう感じるか
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- 安心して購入していただける環境作り
ペットは大切な家族です。ペットをないがしろにせず、上手に付き合いながら売却を成功させる方法はいくらでもあります。「ペットがいることで売却が致命的に不利になることはない」というのが、私の実務経験に基づく確信です。
私たちあおぞら不動産では、ペットと暮らす売主様の大切な資産を適正価格で、できるだけ早期に売却していただけるよう、総合的なサポートを提供しております。
ペットがいる家の売却でお悩みの皆様、ぜひお気軽にご相談ください。私の経験と知識を活かして、あなたとあなたの大切なペットにとって最適な売却戦略をご提案させていただきます。
皆様の売却成功を心よりお祈りしております。
参考文献
①「ペットを飼っていた家は査定額や売却価格が下がるの?ポイントを解説」|イクラ不動産
https://iqrafudosan.com/smpf/pet7386/
②「犬・猫などのペットを飼ってる中古マンションを売却する時に知っておくべき基礎知識」|スター・マイカ
https://www.starmica.co.jp/sell/urilabo/sale/pet/
③“Pets affect days on market, buyers’ interest.” |Inman
https://www.inman.com/2015/09/08/pets-affect-days-on-market-buyers-interest/
④”ペット飼育歴あり”は売却に不利?内見対応の工夫とは|ハウスウェル
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